群馬県甘楽郡南牧村砥沢今戸産の沼田砥石です。古くは今戸砥、この石のように初期の縞のあるものは虎砥とも呼ばれてます。採掘者は浅川礼太郎さんで、3代目だそうです。丸澤家と共同経営。発見は初代が明治13年偶然、奥今戸の日向の沢の傾斜面から虎砥が露出しているのを見つけた事による。水上の沼田砥石との販路競争に負けた事で、正式な開鉱は大正14年4月
1日より。初めは縞の砥石を露天掘りしており、虎砥石なり今戸砥石なり呼ばれた。虎砥石は昭和18年頃に掘り尽くされ、深く坑道を掘って採掘するようになり、白い沼田砥石にかわった。名前は先に開鉱した水上の沼田砥石にあやかった(この頃は水上の沼田は採掘を終わっていた)。水上へは先代の頃までは採掘に出張していた。販売は丸澤家が行い、戦後からはトラックで関東を中心に出荷していた。東京の今西砥石さんにも沼田からトラックが来ていたそうです。先代今西さんに聞きました。同じ砥沢今戸の沢の日陰側は天台宗宝砥山中道院の所有で三沢家が採掘し、本山虎砥という名前で販売。下仁田の里見弘商店などで取り扱い。山の産出量は浅川側が7割、中道院側が3割だったそうです。以上は昔、浅川さん、三沢さん、丸澤さん、今西さんなどから聞いた話です。大きさは200×80×41ぐらいです。浅川礼太郎さんより購入。虎砥にしては硬い砥石です。天然につきノークレーム、ノーリターンでお願いします。